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プリコート特性 Feature of Pre-Coat
ろ過に先だってろ材上に形成するろ過助剤の層をプリコートといいます。プリコート操作の要点は、プリコート層の均一性です。シリカの製品は、その原料ケイソウ土の性質から、ろ面の前面に均一なプリコートが形成できるという特性を備えています。
回分ろ過では約2mm厚が標準であり、あの薄い層でろ材を汚染から保護するのですから、比較的細かい、清澄性の優れたろ過助剤を用いる必要があります。
パーライト質のごとく空隙の単純なろ過助剤は、このような目的には不適です。ろ材の汚染は、均一なプリコートの形成に最も有害です。以下、主として回分ろ過についての説明です。
回分ろ過では約2mm厚が標準であり、あの薄い層でろ材を汚染から保護するのですから、比較的細かい、清澄性の優れたろ過助剤を用いる必要があります。
パーライト質のごとく空隙の単純なろ過助剤は、このような目的には不適です。ろ材の汚染は、均一なプリコートの形成に最も有害です。以下、主として回分ろ過についての説明です。
プリコートの効果
良く形成されたプリコートには、少なくとも三つの効果があります。
1. ろ材の目詰まり、汚染を防止できる。
2. ろ過の始めから清澄なろ液が得られる
3. ろ材を被覆することにより、有効ろ過面積が増加する。
但しプリコート形成が不良の場合、期待できる効果が得られないことになります。
ケークかさ密度(空隙率)
ろ過助剤だけで形成されるケークの乾燥かさ密度を、ケークかさ密度と呼んでいます。通常、0.28〜0.44g/ccの範囲にあり、これはケークの80〜88%が空隙であることを示しています。
ケークかさ密度が小さいほど良いわけではありませんが、高い空隙率はろ過助剤の特徴の一つです。
使用量
標準は、約2mm厚さあるいは約0.7kg/平方メートルとされています。ろ材を保護し、最初から清澄なろ液を得るのが目的ですから、一般的に粗いろ過助剤は多目に、細かいろ過助剤は少ない量で目的を達します。
プリコートはろ過の始めだけですから、経済的負担も軽いので、多目に使った方が安全です。
ケーク厚さ
ろ過助剤のケークかさ密度、その使用量と、ケーク厚の関係が図3から求められます。約2mm厚が標準ですが、固形分粒子の濃度が小さくプリコートだけでろ過する場合、比較的粗いろ過助剤を3〜5mm相当量用います。粒子の侵入を許して立体的に補促できるようにするためです。
プリコート厚の計算
圧力損失
ろ過流速とプリコート圧力損失の関係が、シリカ3種について計算されています。例えばシリカ#600Hのプリコートで、120l/平方メートル・minの高流速でろ過する場合、使用量を0.6から0.8kg/平方メートルに増やしても、圧力損失は0.032が0.042kg/平方センチメートルになるだけで、ろ過圧力に比べて小さな値です。
プリコート圧力損失の計算