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ボディフィード特性 Feature of Body-Feed
ろ過しようという原液に添加して使用するろ過助剤をボディフィードといいます。ボディフィードは、原液中に初めから含まれている固形分粒子とともにろしとられ、ケークを形成します。そのケークの中において、ろ過助剤は、液が通れるような空隙をつくり、同時に、ろしとられた固形分粒子がケークの中を移動しないように固定するという、支持体としての働きをします。
ケイソウ殻の微妙な多孔性は、ボディフィードに理想的な性質です。ボディフィード量はろ過の経済性に影響し、捨てるべきケーク量にも関係しますから、優れた品位のろ過助剤を、できるだけ少なく使うことが大切です。
ケーク抵抗
ケーク固定分1kgが加わることによって生ずるろ過抵抗を、ケーク比抵抗あるいはケーク平均比抵抗と呼んでいます。どのようなろ過でも、そのデータをろ過式にあてはめれば、ケーク比抵抗を求めることができます。(m/kg)の単位で10以下はろ過しやすく、10から10は普通、10以上は難ろ過性とされています。
ボディフィードはケーク比抵抗を十分の一以下にする、つまりろ過を10倍以上も容易にする働きをします。簡単なろ過試験を行って、ボディフィード添加量とケーク比抵抗の関係を知っておくと便利です。
ボディフィードの効果 使用量
ボディフィードは、ケーク中に空隙を作ることによって、そのケークの比抵抗を減少させます。空隙率と比抵抗の関係を下の図に説明しました。必要なボディフィード量は、ろ過助剤コストなどろ過の費用が関係するので、ろ過試験の結果を参考にして、総合的に決めることになります。実際に使われているのは、濁度の低い水のろ過では僅か10ppm、発酵工業の原液では2%にも及ぶことがあります。一般に、少ないボディフィードで効果を上げたいときは、低圧のろ過がよいとされています。
ケークの空隙率と比抵抗の間には、Kozeney-Carman関係、すなわちケーク空隙率をεとするとケーク比抵抗αは(1-ε)/ε3に比例するという関係があります。たとえば、ボディフィードによって空隙率が0.5から0.6へ20%増加すれば、ろ過抵抗は(1-ε)/ε3が4.0から1.85へ54%も減少します。それほどボディフィードの空隙効果は顕著です。
粘土の一種であるカリオンについて、ボディフィードによる空隙率変化を調べたのが下図です。
ケークの空隙率の変化